炭酸水メーカーは「ガス供給方式」と「飲む量」で選ぶ

キッチン家電・調理器具 公開:2026-06-01 更新:2026-07-01 読了 約 12 分

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炭酸水メーカー選びは、本体より「ガスの調達方法」で9割決まる

水にCO2を溶かして、自宅で好きな濃さの炭酸水を作る——それが炭酸水メーカーです。重いペットボトルの買い出しもゴミ出しも要らなくなる手軽さで定着しましたが、選ぶときに最初に見るべきは本体のデザインでも値段でもありません。切れたガスをどう、いくらで補充できるか。ここを見落とすと、本体は安く買えたのに毎月のガス代がかさんで「結局ペットボトルより高かった」となりがちです。

ガスの供給方式は、大きく分けて二つあります。シリンダー交換式は、ねじ込み式のボンベ(数十回〜100回分のCO2が入る)を使い切ったら、空ボンベを店頭やネットで「交換」して中身を入れ替えます。新品を買うより1本あたり安く済むのが特徴で、ソーダストリームやドリンクメイトなど主要ブランドはこの方式です。もう一つが使い切りカートリッジ式で、小型のCO2カートリッジを1回〜数回ごとに付け替えるタイプ。電源も交換網も要らず手軽ですが、1Lあたりのガス単価は交換式より高くなる傾向があります。

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判断の軸はこの4つ:①ガス供給方式(交換式か/カートリッジ式か、近所で交換できるか)②水だけでよいか/ジュース・お酒も炭酸化したいか ③電源の要否 ④1Lあたりのガス単価。とくに「水以外も炭酸化したい」かどうかは、対応する機種が限られるため最初に決めておくと選びやすくなります。

本記事は一般的な情報提供です。対応シリンダーの規格や仕様は機種・世代によって変わるため、購入・使用の前に必ず取扱説明書を確認してください。

「水だけ」か「ジュース・お酒も」か——ここで機種が二分される

炭酸水メーカーには、構造上はっきりした分かれ目があります。水専用モデルは、本体にボトルをセットしてガスを注入する一般的なタイプ。種類が多く価格帯も広いので選びやすい一方、水以外(ジュース・お酒・スポーツドリンク)を入れると吹きこぼれや故障の原因になり、保証外になることがほとんどです。

これに対して、水以外も炭酸化できる専用設計のモデルがあります。代表格がドリンクメイト系で、ガス抜き(脱気)機構を備え、果汁100%ジュースやワイン、ビールの注ぎ足し、コーヒーまで炭酸化できるのが売り。「自家製のフレーバーソーダや炭酸カクテルを作りたい」「市販の微炭酸ジュースを強炭酸にしたい」という人は、最初からこのタイプを選ばないと後で買い替えることになります。

タイプ炭酸化できるもの向いている人
水専用モデル水のみ強炭酸の水が毎日ほしい。選択肢を広く比べたい
水以外も対応モデル水・ジュース・お酒などフレーバーソーダや炭酸カクテルを楽しみたい

注意したいのは、水専用機に後からジュースを入れるのは不可だという点。「とりあえず安い水専用機を買って、気が向いたらジュースも」という発想は通用しません。糖分を含む液体は泡が立ちやすく、設計が対応していない機種では本体内部に逆流しやすいためです。用途は買う前に固めておきましょう。

シリンダーは「規格の囲い込み」がある——乗り換えづらさを知っておく

交換式を選ぶ場合、見落としがちなのがシリンダーの規格はブランドごとに違い、互換性が限られるという現実です。ねじ込みの口径や接続方式が異なると、A社のボンベはB社の本体にそのまま付きません。つまり本体を選んだ時点で、その先の数年間「どこでガスを補充し続けるか」がほぼ決まります。

主要なブランドのシリンダーは、大きく次のような系統に分かれます。互換アダプターが流通している組み合わせもありますが、純正以外の運用はメーカー保証の対象外になるのが一般的なので、長く安心して使うなら純正の交換網で考えるのが無難です。

シリンダー系統補充の仕方調達のしやすさ
大手交換式(ソーダストリーム系)家電量販店・公式サイト・宅配で空ボンベを交換店頭の取扱が広く、交換場所を見つけやすい
水以外対応ブランド(ドリンクメイト系)公式・量販店・通販で交換ボトル方式取扱店は限られるが通販で安定調達できる
プレミアム系(aarkeなど)本体は高級だが標準規格のシリンダーを使える機種が多い互換系統を採用していれば調達は楽
使い切りカートリッジ式小型カートリッジを通販などで購入交換網に縛られないが1Lあたりは割高傾向
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シリンダー交換は「空ボンベを返して、ガス入りを受け取る」のが基本です。家電量販店では交換用ボンベを在庫していることが多く、初回はスターターセット(本体+ガス入りシリンダー1本)を買い、2本目以降を交換していくのが定番の流れ。予備ボンベを1本ストックしておくと、急にガスが切れても困りません。交換の店頭価格やオンライン交換の送料は各公式で確認してください。

主要ブランドの定番ラインと、その個性

どの機種が向くかは個性で見ると選びやすくなります。ここでは特定商品を推すのではなく、よく知られたブランドの「ラインの考え方」を整理します。世代によって仕様は変わるので、最終的には現行モデルの仕様表で確認してください。

ソーダストリーム系(交換式の王道・電源不要が中心)

ボタンを押すだけのシンプルな手動モデルから、ワンタッチで濃さを選べる電動モデルまで幅広いのが特徴。スターターセットで始めて、空ボンベを量販店で交換していくという王道の運用がしやすく、初めての一台として選びやすい系統です。電源不要のモデルが多く、置き場所を選びません。

ドリンクメイト系(水以外も炭酸化したいならここ)

脱気ボタンで余分なガスを抜いてからボトルを外す設計のため、ジュースやお酒など泡立つ液体も炭酸化できるのが最大の強み。フレーバーソーダや炭酸カクテルを家で作りたい人の定番です。水専用機にはない自由度がある分、使用後の洗浄はこまめにしましょう。

aarke など「見せる」プレミアム系(インテリア重視)

ステンレスボディでキッチンに置きっぱなしでも様になる、デザイン志向のライン。機能は水の炭酸化に特化したものが中心ですが、標準的な規格のシリンダーに対応している機種が多く、見た目を重視しつつガス調達のしやすさも確保できます。

使い切りカートリッジ式(交換網に縛られたくない人向け)

重いシリンダーの交換に通わなくてよく、置き場所もコンパクト。たまに飲む・賃貸で交換店が遠い・アウトドアでも使いたいといった用途に向きます。ただし1Lあたりのガス単価は交換式より高くなりやすいので、毎日たくさん飲むなら交換式のほうが結局お得になることが多いです。

「1Lいくら」で比べる——元が取れるかは消費量しだい

炭酸水メーカーの損得は、本体価格ではなく「ガス1本でおよそ何リットル作れるか」÷「ガス1本の交換価格」で決まります。シリンダー1本で作れる量は機種や炭酸の強さによって幅がありますが、おおむね数十リットル単位。これを交換価格で割れば、1Lあたりの実質コストが見えてきます。

市販の炭酸水を箱買いする家庭なら、本体+ガス代を含めても比較的短期間で元が取れることが多いです。とくに1日1L以上飲む家庭ほどメリットが大きく、ペットボトルの買い出し・運搬・ゴミ出しの手間も同時に消えます。逆に、たまにしか飲まないなら、本体代やガス代の固定費が割高に効いてしまい、ペットボトルのほうが安いことも。導入前に「我が家は週に何リットル炭酸水を飲むか」をざっくり見積もるのが、いちばん確実な判断材料です。

  • 強炭酸を好むほどガス消費は増える:注入回数が多いとシリンダーの持ちは短くなる。1Lあたり単価も上がる前提で見積もる。
  • 冷水を使うと同じ強さでも少ないガスで済む:後述のコツで、ガス代を実質的に下げられる。
  • カートリッジ式は手軽さの対価が単価:消費量が多い家庭ほど、交換式との差が積み上がる。

強炭酸をおいしく、ガスを長持ちさせる使い方

同じ機種でも、ちょっとした手順でガスの持ちと炭酸の強さは大きく変わります。物理的に「CO2は冷たい水ほどよく溶ける」のがすべての基本です。

  1. 水はキンキンに冷やす冷蔵庫でしっかり冷やした水を使う。常温の水より少ない注入で強炭酸になり、シリンダーが長持ちする。氷ではなく冷えた「水」を使うのがコツ。
  2. 注入は短く区切って様子を見る一気に入れず数回に分けると、好みの強さに合わせやすい。入れすぎは吹きこぼれの原因。
  3. 作ったらすぐ飲む・密栓して冷蔵炭酸は時間とともに抜ける。作り置きするなら密栓してすぐ冷蔵庫へ。
  4. フレーバーは「炭酸化のあと」に加える水専用機ではレモン果汁やシロップ、ミントは出来上がった炭酸水に後入れする。先に入れると吹きこぼれる。
  5. 割り材として活用強めに作っておけば、ハイボールやサワー、自家製レモンスカッシュの割り材に。氷で薄まる分を見越して濃いめが合う。

水以外を炭酸化できる機種なら、果汁ジュースを直接シュワシュワにしたり、ワインに軽く炭酸を足してスパークリング風にしたりと、市販品にはないアレンジが楽しめます。ただし糖分や色のある液体を使ったあとは、その都度ボトルを洗うのが鉄則。放っておくとにおいやベタつきの原因になります。

高圧ガスの容器を扱う——安全とお手入れの勘どころ

炭酸水メーカーで唯一しっかり守りたいのが、シリンダーは高圧ガスの容器だという点です。便利な家電であると同時に、扱いを誤ると危険につながるため、次のポイントは押さえておきましょう。

  • シリンダーを高温下に置かない:夏場の車内放置や直射日光、コンロ・火気の近くはNG。膨張による危険を避ける。
  • ボトルには使用期限がある:耐圧ボトルには交換目安(期限)が刻印されていることが多い。期限切れや傷・白濁したボトルは使わない。
  • 水専用機に水以外を入れない:吹きこぼれ・故障・保証外の三重苦。炭酸化したいものに合わせて機種を選ぶ。
  • 炭酸を入れすぎない:強すぎる注入は吹きこぼれや破損の原因。とくに冷えていない水では起こりやすい。
  • 使用済みシリンダーは正規ルートで:捨てずに交換に出すなど、メーカーが定めた方法で処理する。

お手入れは、水だけで使っている分には基本「ボトルを洗って乾かす」だけでOK。汚れにくいので手間はかかりません。ジュースやお酒を炭酸化した機種は、使用後すぐに洗わないと糖分でべたつき、においの元になります。ボトルが食洗機に対応しているかは機種で分かれるので、洗いやすさを重視するなら買う前に確認しておくとラクです。本体側はガスの噴出ノズル周辺を時々拭く程度で十分なことが多いですが、詳しくは取扱説明書に従ってください。

よくある質問

交換式とカートリッジ式、結局どちらが安いですか?

たくさん飲むなら交換式が安く、たまにしか飲まないならカートリッジ式が手軽で総額も抑えやすい、というのが目安です。交換式はシリンダー1本で数十リットル作れて1本あたりの交換価格が抑えめなので、1Lあたり単価が下がります。一方カートリッジ式は交換店に通わなくてよい代わりに、1Lあたりの単価は高くなる傾向。我が家が週に何リットル飲むかで判断するのが確実です。

ジュースやお酒も炭酸にしたいのですが、どの機種ならできますか?

脱気機構を備えた「水以外も対応」設計の機種(ドリンクメイト系など)を選んでください。果汁ジュースやワイン、スポーツドリンクなどを炭酸化でき、自家製ソーダや炭酸カクテルが作れます。逆に水専用モデルにジュースを入れると、吹きこぼれや故障、保証外の原因になります。あとから用途を広げることはできないので、ジュースやお酒も炭酸化したいなら最初から対応機種を選ぶのが正解です。

ブランドを乗り換えると、シリンダーは使い回せますか?

基本的に使い回せないと考えてください。シリンダーの接続規格(ねじ口径など)はブランドごとに異なり、A社のボンベがB社の本体にそのまま付くとは限りません。互換アダプターが流通している組み合わせもありますが、純正以外の運用はメーカー保証の対象外になるのが一般的です。本体を選んだ時点で「どこでガスを補充し続けるか」がほぼ決まるので、最初のブランド選びが長く効いてきます。

強炭酸にするコツはありますか?

最大のコツは、よく冷やした水を使うことです。CO2は冷たい水ほどよく溶けるので、冷蔵庫でしっかり冷やした水なら、少ない注入で強炭酸になり、ガスの節約にもなります。常温の水だと炭酸が抜けやすく非効率です。注入は一気にやらず数回に分けて様子を見ると、好みの強さに合わせやすくなります。ただし入れすぎると吹きこぼれるので、冷水+様子見が基本です。

電源やコンセントは必要ですか?置き場所は選びますか?

多くの機種はガスシリンダー式で電源不要、ボタンを押すだけで使えます。コンセントの位置を気にせず、キッチンの好きな場所に置けるのが利点です。一部にワンタッチで濃さを選べる電動モデルもありますが、主流は電源不要タイプ。プレミアム系はステンレスボディで出しっぱなしでも見栄えがするものもあります。設置の自由度の高さは、この家電の魅力のひとつです。

ガスが急に切れたときに困らないコツは?

予備のシリンダーを1本ストックしておくのがいちばん確実です。交換式は「空ボンベを返して、ガス入りを受け取る」のが基本なので、予備があれば切れてもすぐ差し替えられ、空ボンベは次の買い物のついでに交換に出せます。交換は家電量販店の店頭や公式の宅配で受け付けていることが多いです。近所に交換できる店があるか、オンライン交換の送料はどうかは、買う前に各公式で確認しておくと安心です。

お手入れは大変ですか?ボトルの寿命はありますか?

水だけで使うならボトルを洗って乾かすだけで、ほとんど手間はかかりません。ジュースやお酒を炭酸化した機種は、糖分でべたつくので使用後すぐ洗いましょう。食洗機対応かどうかは機種で分かれます。なお耐圧ボトルには使用期限(交換目安)が刻印されていることが多く、期限切れや傷・白濁したボトルは安全のため使わず交換してください。本体は噴出ノズル周りを時々拭く程度で十分なことが多いです。

賃貸の一人暮らしでも導入する価値はありますか?

炭酸水をよく飲むなら十分あります。重いペットボトルの買い出しと運搬、ゴミ出しがなくなるのは一人暮らしほど効きます。交換店が近くにないならカートリッジ式やコンパクトな機種が向き、置き場所も取りません。逆に炭酸水をめったに飲まないなら、本体代やガス代の固定費が割高に感じられることも。生活スタイルと消費量で判断し、迷うなら手軽なタイプから試すのも手です。

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